ごあいさつMessage

単孔式胸腔鏡手術研究会(Japan Uniportal VATS Interest Group: JUVIG)は、2018年4月に立ち上げられた新しい研究会です。

胸腔鏡手術が日本で始められて四半世紀が経過し、目を見張る進歩と普及により、すでに呼吸器外科手術の中心的な手術として定着しています。

単孔式胸腔鏡手術は胸腔鏡手術の新しい手技として近年著しく発達し、特に中国、台湾、香港、シンガポールなどアジア諸国で盛んに行われるようになり、現在ではヨーロッパ諸国にまで広まってきています。

胸腔に開けた一つだけの小さい術創からすべての胸腔内操作を行う単孔式胸腔鏡手術は、手術の侵襲もいっそう小さく、究極の胸腔鏡手術といえます。本手術は高度な手技と独自の手術器具を要しますが、いまだ完成された手術とは言えません。現在行われている手術は従来日本で行われてきた呼吸器外科手術とは細部において若干の隔たりがあります。

私たちは手術手技や手術機器の改良を通して、日本における安心で安全な単孔式胸腔鏡手術を確立し普及させること、そして海外に発信することを目指しこの研究会を立ちあげました。

新しい手術にはそれを必要とする疾患や患者がいます。

日本の単孔式胸腔鏡手術の確立、そして発展のために皆様の力をお貸しください。

単孔式胸腔鏡手術研究会(JUVIG)会長
森川利昭

単孔式胸腔鏡手術研究会発足のお祝い

単孔式胸腔鏡手術研究会の発足に際し、日本呼吸器外科学会を代表してお祝いの言葉を述べさせていただきます。
本邦では、比較的早い時期から胸腔鏡手術(VATS)が普及したせいか、米国で普及しているロボット支援手術(RATS)、アジア、欧州で広がりを示している単孔式VATSとは一線を画した風潮がありました。しかし、国内だけをみていたのでは世界の潮流に乗り遅れてしまいます。
RATSに関しては、日本呼吸器外科学会は内視鏡外科学会と歩調を合わせRATS保険収載にこぎつけましたので、今後国内でRATSの普及が進むものと思われます。一方、単孔式VATSに関しては、学会はJACS fellowshipを創設し、上海肺科病院などに単孔式VATSの見学に行く機会を設けました。日本人の精緻な技術で単孔式VATSをさらに発展させ、逆に世界に輸出するような技術に育て上げていければと思います。
近い将来da Vinci SPが上市されます。単孔式VATSが単孔式RATSと融合する時代も遠からず来るのかもしれません。本研究会がinitiativeをとってこの領域の開拓を進めていただければと思います。
日本呼吸器外科学会は、呼吸器外科alliance構想を進めています。呼吸器外科領域の各種研究会とお互いに協力して、日本の呼吸器外科のために働いていきたいと考えています。

日本呼吸器外科学会理事長
千田雅之